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【小規模宅地の特例 転勤別居は認められる?】納税通信3784号 vol.1

August 06, 2023

相続税

Q1 小規模宅地の特例 転勤別居は認められる?



先日、母が亡くなりました。妻と子どもは母名義の家に同居していましたが、私は単身赴任で遠方に暮らしています。妻と子が暮らす家と土地は母名義です。単身赴任中の私が相続しても、特定居住用宅地等の小規模宅地等の特例は適用できますか?



A1 転勤から戻った後、家族と同居することが確実なら認められます。



被相続人が居住していた自宅の建物を建てるための敷地(330㎡まで)の評価額を8割減額できる「小規模宅地等の特例」は、配偶者であれば無条件で適用できますが、それ以外の親族は相続開始の時に同居しているか、相続開始前3年以内に持ち家がなくその他の条件を満たしている場合にのみ適用できます。



ご質問の場合、単身赴任中が同居に該当するか否かが問題となりますが、亡くなった時点で配偶者と子どもの日常生活の状況、その家屋への入居目的、その家屋の構造や設備の状況からみて、その家屋が生活の拠点として利用されているといえるのであれば、転勤という特殊事情が解消したときは、その相続人の配偶者等と起居をともにすることになると認められ、相続開始の直前から申告書の提出期限まで引き続き住んでいた家とみることができることから、特定居住用宅地等である小規模宅地等の特例が適用できます。

同居していなくても特例の利用が認められるケース

小規模宅地の特例は子どもが同居していなくても特例の利用が認められる事例があります。家なき子の特例ともいわれるケースで、相続発生前3年以内に相続する者やその配偶者が自宅の土地・建物を所有せず賃貸で居住しているケースです。同居をしていないと利用できないと考えている人も多いですが、持ち家を所有していない場合は利用できるケースがあります。



小規模宅地の特例は節税効果も大きいため、しっかりと確認し、場合によっては持ち家を保有していない人が自宅不動産を取得した方が有利に相続できるケースもあります。そのため、財産の一覧を作成し、特例の利用可否も確認して考慮したうえで配分の方法についても話し合いを行った方がよいでしょう。ただし、相続税の計算上有利であるといっても必ずしもそのように配分しなければいけないわけではありません。他の相続人との関係も考慮して、財産の配分を検討しましょう。

相続税の申告は税理士に相談を

相続税の申告は被相続人の死亡の翌日から10ヶ月以内に税務署に申告書の提出を完了する必要があります。期限も短く計算も複雑ですので、自分で行うことが難しい場合は税理士にサポートを依頼するようにしましょう。税理士に依頼することで、費用はかかりますが、制度をしっかりと理解し特例も漏れなく適用することができますし、相続後の売却した際の特例についても相談することができるでしょう。相続税は頻繁に税制改正もあり税理士に依頼する際は相続税を専門に扱っている税理士事務所・税理士法人に依頼することをおすすめします。税理士に支払う料金については財産の内容や額によって決まります。初回の相談は無料で対応してくれるケースが多いですが、事前に電話やメールで確認してから依頼するようにしましょう。



 もともと同居していた相続人が独身で、被相続人を残しての単身赴任中に数カ月一度帰省する程度であれば、住民票を元の住所にしたままであっても生活の拠点とは判断されないため、小規模宅地等の特例は適用できません。



納税通信 』 は、オーナー社長向け財務・税務専門新聞です。 発刊から約70年、経営者のみならず、会社経営のパートナーである税理士等専門家からも貴重な情報紙として多くの支持を得ています。



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