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相続お役立ち情報

【死亡生命保険金 相続放棄でどうなる?】納税通信3763号 vol.3

March 09, 2023

相続税

Q3 死亡生命保険金 相続放棄でどうなる?


田舎の両親が住む実家は、両親が亡くなった後は私も兄も利用する予定はないため、相続放棄を検討しています。父は自分が契約者および被保険者となっている生命保険を契約しており、私と兄を受取人にしていますが、相続放棄をした人は、死亡保険金も受け取れないのでしょうか。


A3 相続放棄をしても、受け取り可能です。


相続放棄は、自身に相続があったことを知った日(大抵は被相続人が亡くなったと知った日)から3カ月以内に手続きをしなければなりません。遺産相続したくない財産がある場合や借金がある場合の相続放棄は家庭裁判所で定められた方法で手続きなどの対応を行う必要があります。期限内に行わないと相続放棄ができませんし、財産を一部でも処分してしまった時は単純承認したとみなされる制度になっています。負債が多く相続放棄をしようと判断している場合は金額に関わらず財産の処分をしないようにしましょう。


また一度相続放棄をすると元から相続人ではなかったことになり、遺産を取得することはできませんので注意しましょう。相続放棄をすると他の相続人に負担がかかる可能性があり、トラブルになる事例も多くありますので、相続放棄の書類を提出する前に他の相続人には状況を伝えるようにしましょう。相続放棄には注意点も多くあります。相続放棄の申述書は裁判所のサイトからダウンロードすることができますが、限られた時間ではありますが、後々問題とならないように条件をしっかりと確認してから行う必要があります。プラスの財産とマイナスの財産がどれくらいあるかわからない場合は、プラスの財産の範囲で負債を支払う限定承認を検討することも対策の一つです。しかし、限定承認は相続人全員で行う必要がありますので、他の相続人に反対された際は選択することができません。


相続放棄をすると、マイナスの財産だけでなくプラスの財産も一切相続により個人の財産を受けることはできません。遺留分がある相続人も財産を受け取ることはありません。ただし、保険金の受取人を相続人とする保険契約では、死亡保険金は、保険金の受取人として指定されている者の固有の財産となるため、死亡した被相続人(父)の財産ではありません。そのため、相続人は相続を放棄しても保険会社に請求すると、死亡保険金が支払われます。


この場合の死亡保険金は、相続財産ではありませんが、『みなし相続財産』として相続税の課税対象にはなります。相続放棄をすれば、死亡保険金のみが相続税の課税対象となります。相続放棄をしても死亡保険金を受け取れるのですが、非課税枠は利用することはできません。非課税枠は法定相続人の数×500万円で計算しますが、非課税枠を適用できないことには注意が必要です。


課税の対象となる財産が基礎控除の額(3,000万円+法定相続人×600万円)を超える場合は相続税の申告も必要となり、相続により財産を受け取った人は税金を払うことになります。小規模宅地の特例を活用することで、土地の評価が大きく下がることで税金が0円になる場合でも相続税の申告は必要となりますので注意しましょう。


自分や家族に知識のある人がおらず申告することが難しい場合は税理士を紹介してもらい、申告すると安心して進めることができます。不動産など財産の内容によって税理士に支払う報酬も異なります。初回の相談はサービスで無料で応じてくれるケースが多いので、依頼する場合は電話やメールなどで事前に連絡した上で財産の一覧を持参し、見積もりを依頼し、サポートを受けるようにしましょう。


税理士を紹介してもらう場合は普段から相続税の申告を事業として行っており、実績のある税理士に依頼することをおすすめします。費用はかかりますが、相続発生後はやるべきことが多いので、関連する手続きに慣れている専門家に依頼すると安心して進めることができるでしょう。


 被相続人である父や母が亡くなってから3カ月以内に実家を処分できないようなら相続放棄も視野に、当記事で解説したケースでは生前からその不動産が売れるかなど、確かめておくとよいでしょう。


納税通信 』 は、オーナー社長向け財務・税務専門新聞です。 発刊から約70年、経営者のみならず、会社経営のパートナーである税理士等専門家からも貴重な情報紙として多くの支持を得ています。


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