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相続お役立ち情報

納税通信3816号 
【祖父の相続を母が放棄 息子の自分が代襲相続?】

March 30, 2024

相続税

Q 祖父の相続を母が放棄 息子の自分が代襲相続?

 

 祖母は数年前に他界しており、母は一人っ子のため、祖父が亡くなった場合には母が唯一の相続人となります。しかし、祖父には多額の借金があるようで、母は祖父が亡くなったら相続を放棄したいと言っています。この場合、私が代 襲相続することになるのでしょうか?

 

A 相続放棄すると初めから相続権がなかったことになり、代襲相続は発生しません。

 

 代襲相続人とは、被相続人が死亡した時点で、「死亡など一定の事由により相続人がいない」という状況が生じたときに、当該相続人と同一順位で相続分を承継する直系卑属(例えば相続人の子や孫)を言います。

 また、兄弟姉妹が相続人の場合、1代下がる形の代襲相続は認められますが、2代以上繰り下がる形での再代襲は認められません。甥や姪は代襲の可能性がありますが、甥や姪の子には代襲の可能性はありません。

 ここで、ご質問のように相続放棄をした場合ですが、相続放棄は相続人が既に死亡しているときとは異なり、当該相続人は初めから相続権を持たなかったことになり、代襲相続は発生しません。したがって、被相続人が債務超過であることを理由に相続放棄をしても、本来の相続人の子や孫に相続権が移ることはありません。

 

 

 債務超過のための相続放棄で、他にも相続人がいる場合や自分が相続放棄することで相続人となる人がいる場合には、当該相続人等にも相続放棄するよう伝えてあげるとよいでしょう。

 

 

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