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相続お役立ち情報

納税通信3815号 
【一次相続の未分割財産 二次相続でどうなる?】

March 25, 2024

相続税

Q 一次相続の未分割財産 二次相続でどうなる?

 

 父の相続税申告については期限までに分割方法が決まらなかったので未分割で申告しているのですが、つい先日、母も亡くなってしまいました。このまま母の相続税申告期限までに分割方法が決まらなかった場合、母の申告はどのようにしたらいいですか?

 

A 二次の申告後に一次の分割が成立し、一次の税額に変動があっても更正の請求はできません。

 

 一次相続の遺産分割が、二次相続の発生時までに行われていなくても、二次相続の申告時までに、一次相続の遺産分割が成立し、二次相続の被相続人が一次相続の財産を相続しないことにすれば、一次相続にかかる法定相続分を相続財産に加算する必要はありません。

 これに対して、二次相続にかかる相続税の申告までに一次相続の遺産分割が成立していなければ、一次相続にかかる未分割財産のうち、法定相続分をその他の相続財産に加え、相続税の申告を行います。この場合、二次相続の申告後、一次相続の遺産分割が成立し、二次相続の被相続人が一次相続時に法定相続分より少ない財産を取得することとなった場合にも、更正の請求をすることはできません。

 

 

 遺産分割を先延ばしにしておくと、相続税の問題だけでなく、売却や賃貸不動産として活用したいとなっても「できない」など、デメリットなことばかりです。遺産分割でもめないためにも生前のうちに話し合っておくなど、事前にできる限りの対応をしておくようにしましょう。

 

 

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発刊から約70年、経営者のみならず、会社経営のパートナーである税理士等専門家からも貴重な情報紙として多くの支持を得ています。

 

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