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相続お役立ち情報
【2つの地区区分の土地 大規模宅地での判断は?】納税通信3786号August 21, 2023 |
相続税 |
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Q 2つの地区区分の土地 大規模宅地での判断は?
父から相続した土地の正面の道路の地区区分を調べたところ、普通住宅地区と中小工場地区にまたがっていることが分かりました。地区区分以外は容積率400%未満であることや倍率地域ではないことなど地積規模の大きな宅地の評価における要件を満たすのですが「地積規模の大きな宅地の評価」の制度は適用できますか?
A 大きい方の地区区分が所在する地区として判定します。
用途地域が普通商業・併用住宅地区と普通住宅地区に所在する「地積規模の大きな宅地」については、三大都市圏では500㎡以上、それ以外のエリアでは面積が1,000㎡以上の土地について奥行価格補正、側方路線影響加算等に応じて計算した価額に、その宅地の地積の規模に応じた規模格差補正率を乗じて計算した価額によって評価します。ただし、市街化調整区域や指定容積率400%以上の地域は除かれますので注意しましょう。
路線価図を確認した際に評価対象となる宅地の接する正面路線が2以上の異なる地区にわたる土地は、その宅地の過半の属する地区をもって、その宅地の全部が所在する地区と判定します。
当記事でご質問の場合、普通住宅地区に属する部分の地積と中小工場地区に属する部分の地積とを比較し、普通住宅地区に属する部分の地積のほうが大きければ、その宅地の全部が普通住宅地区に属するものと判定することができ、その全部が「地積規模の大きな宅地の評価」として広大地として減額の適用対象となります。
不動産の評価は税理士に相談を
相続税の計算をする際はまずは財産の一覧の表を作成する必要があります。不動産を複数所有している場合や上記のような評価を行うことが難しい土地・建物を所有している場合は税金の専門家である税理士に相談し、評価を依頼するようにしましょう。特に東京23区にある場合など、マンションやアパート用地としてもアクセスがよく評価額が高い地域の場合、特例の利用可否によって大きく評価に差が出ますので、事前にシミュレーションを行い、対応の方針を決めておくなど対策を検討しておいたほうがよいでしょう。
今回解説したことは国税庁のホームページで制度を確認することはできますが、基本的な知識がなく慣れない人が相続税の計算をすることは簡単ではありません。財産が基礎控除以下であれば申告の心配はありませんが、相続税の申告が必要な場合、被相続人が亡くなってから原則10ヶ月以内に申告を完了する必要があります。誤った申告をした場合、税務調査で徹底的に調べられる可能性もあります。また、トラブルなどが発生し、想定よりも時間がかかることが多いので早めに着手することが重要です。
不動産の評価などを誤って申告をした場合、税務署から調査を受けて加算税を徴収される事例もあります。特例をうまく利用することで節税につながることもあります。報酬は財産の内容や額によって決まりますが、初回の面談はサービスで無料で応じてくれる例が多いのでまずは電話やメールで気軽に税理士事務所・税理士法人に連絡してみると良いでしょう。
正面路線に2以上の路線価が付されている宅地の正面路線価は、それぞれの路線価に接する距離により加算平均して計算します。地区区分の判定と正面路線価の計算方法では、考え方が異なりますので注意しましょう。
『納税通信 』 は、オーナー社長向け財務・税務専門新聞です。 発刊から約70年、経営者のみならず、会社経営のパートナーである税理士等専門家からも貴重な情報紙として多くの支持を得ています。
