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税務情報

納税通信3691号 vol.3
【配偶者居住権 必ず節税になるもの?】

October 01, 2021

資産税

Q3 配偶者居住権 必ず節税になるもの?

 

 昨年新たに認められるようになった「配偶者居住権」という権利ですが、この制度を利用して相続税の節税ができるという話を聞きました。節税になるなら利用したいと思うのですが、必ず節税になるのでしょうか。

 

A3 状況によっては、一次相続、二次相続におけるトータルの相続税が増える可能性もあります。

 

 配偶者居住権とは、夫婦の一方が亡くなったときに、残された配偶者が、亡くなった人が所有していた建物に、亡くなるまで、または一定の期間、無償で居住することができる権利です。

 配偶者居住権を設定すると、建物の価値を「所有権」と「(配偶者)居住権」に分け、一次相続発生時には、その両方に相続税が課税されることになりますが、二次相続発生時には、配偶者居住権は消滅するため、配偶者居住権に対して相続税が課税されずに、所有権者に権利を無税で移転することができます。

 二次相続発生時に。配偶者居住権に対して相続税が課税されないことから相続税の節税が期待されますが、税優遇措置である「小規模宅地の特例」を最大限に利用できないことで一次相続発生時の相続税額が増え、結果としてトータルの税額が増えることもあります。

 

 

 配偶者居住権は、配偶者保護の観点から創設された制度であって、節税を目的にした制度ではありません。利用にあたっては、二次相続まで考慮し、本来の主旨を十分に理解したうえで利用するようにしましょう。

 

 

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発刊から約70年、経営者のみならず、会社経営のパートナーである税理士等専門家からも貴重な情報紙として多くの支持を得ています。

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